2013年03月30日

発見!お宝!那智勝浦町



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【生マグロが毎日水揚げされる那智勝浦町】


マグロと温泉と世界遺産〜観光のまち、那智勝浦町。2011年9月の台風12号豪雨で、県内で最も大きな被害を出した町。あれから1年半、町は復興に向け着実に歩んでいる。何もかもが元通りとはならないが、観光客数も徐々に戻ってきている。数ある特徴の中、今回はマグロを中心に紹介する。

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【水揚げされたクロマグロ】
那智勝浦町の海岸部はリアス式海岸で天然の良港。そこに位置する勝浦漁港には毎日生マグロが50〜70トンが水揚げされる。中でも大きなクロマグロのシーズンがそろそろ始まろうとしている。

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【那智勝浦町の寺本眞一町長】


那智勝浦町の寺本眞一(てらおと・しんいち)町長に復興と観光について聞いた。台風の豪雨による水害からの復興ではインフラ面はほぼ復旧。大きく崩れた河川とその流域については簡単にはいかないが、砂防ダムの建設は始まっていて、その槌音は着実だ。被災者が優先的に入居できるアパート建設も行われている。小学校や幼稚園は卒業式・入学式、そして、日常の授業などができるようになっていく。

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【市野々小学校】


温かさを実感できる南国那智勝浦町では、これからは熊野古道歩きなどがオススメ。また、マグロは、これからクロマグロのシーズンが本格的に始まる。この時期に訪れて、食して欲しいと話す。

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【紀伊半島大水害の碑と慰霊碑】





那智勝浦町に行くならマグロが見たい。そこから始まった今回の取材。訪れた日は、春一番が吹き、午後から天気は荒れるという予報。とにかく、風が強い日だった。だが、水揚げは多く、約100トン。

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【勝浦漁協の展望デッキから魚市場一望】


毎朝7時から、勝浦漁協魚市場で行われるマグロのセリは、展望デッキからなら誰でも見られる。予約も必要なし。とはいえ、その日、セリが行われるかどうかは確認しておきたいところ。水揚げがあれば、午前10時ごろまで行われる。

漁協にお願いすれば、誰でも案内してもらえる。マグロのそばまで行くことができ、マグロのことやセリのことを詳しく優しく教えてもらえる。

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【見学前に、まずマグロと漁について学習】


この日は、勝浦漁協、副参事の堰本比呂武(せきもと・ひろむ)さんに案内をしてもらった。マグロのそばに行く前に、マグロについて、漁法についてなど、事前レクチャーを受ける。ここですでに色々と驚く。

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【メバチマグロがズラリ】


勝浦漁港に水揚げされるマグロは生マグロ。種類は、クロマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロ。7割がビンナガで、クロマグロは、まだ本格シーズンじゃない。今後水揚げが増えてくるという話。

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【キハダマグロがズラリ】


マグロ延縄(はえなわ)漁法による生マグロの水揚げ日本一の那智勝浦町。マグロ漁船は、2週間から1か月かけ、小笠原と沖縄を結ぶ線より北の海域=近海で操業。マグロ延縄漁法とは、約100kmの仕掛けを5〜6時間かけて海に入れ、2〜3時間待って、引き上げるもの。イワシやサンマ、イカといったエサの付いた仕掛けは1000本に及ぶが、釣れるのは1回で、50〜100尾。この引き揚げには、12時間かかるという。

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【ビンナガマグロがズラリ】


1隻の漁船には15〜20トンくらいのマグロが積まれ、スロープやクレーンを使って、魚市場に水揚げされる。とにかく大きなクロマグロ。目が大きいのはメバチマグロ。からだが黄色っぽいキハダマグロ。胸びれが長いビンナガマグロ。漁港に吹き込む風で、このひれが揺れ、手を振っているように見える。

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【漁船からの水揚げ風景】


魚市場を歩いているとマグロの大きさと数の多さに驚く。だが、まだまだどんどん水揚げは続く。

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【クレーンで市場にマグロを降ろす】


水揚げされたマグロには、水がかけられる。表面の乾きを防ぐとともに、気化熱によって、マグロを冷やすのだという。

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【マグロの重さ測定中】


まずは、1尾ずつ重さを計って、書いていく。マグロを乗せる。重さをコール。書く。さすがに手際がいい。

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【西林リポーターもマグロを計量器に】


西林リポーターもマグロを計量器に乗せてみる。お、重い。「乗ってみるか?」と声を掛けられ、「いやいやいや」と言いながらも乗ってみた。彼女の体重はコールされなかった…。

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【西林リポーターと同サイズ!?】


ビンナガマグロ以外はとにかく大きい。マグロは内臓を抜き取られた状態で市場に並ぶ。

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【尾を切られたキハダマグロ】


数が多く小型のビンナガマグロを除き、セリが始まる前に、尾が切断される。切断面でマグロの肉質を評価するためだという。評価するのは、緑の帽子の仲買人たち。

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【目利きポイントを教えてもらう西林リポーター】


肉質の評価、目利きのポイントを教えてもらう西林リポーター。

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【尾の切断面】


仲買人たちは、主に色・脂・肉質を見極める。ほかに、目・腹・固さなど、10段階程度で評価していくらしい。そして、買いたいマグロに値段をつけて入札となる。

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【仲買人たちが目利き中】


入札には、ブリキの札に、買いたいマグロの番号、1kg当たりの入札価格、氏名または屋号を書いて、セリ人に渡す。マグロごとに一番の高値をつけた仲買人が落札。セリ人は、落札者を読み上げていく。

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【入札用のブリキ札】


仲買人は、セリ人の後ろ側には入れないルール。写真撮影もここだけNGという。

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【囲いの中はセリ人】


マグロ延縄漁法で釣り上げられる大半はマグロだが、それ以外の魚もある。それらも市場に並ぶ。アカマンボウもそのひとつ。色がきれいだ。他に、サメやカジキも水揚げされていた。

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【アカマンボウ】


サメの表面を手で触ってみる西林リポーター。リアルなサメ肌体験というわけ。

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【西林リポーターが鮫肌体験中】


魚市場をマグロを見がら歩いて行くうち、まん丸に肉が見えているものがあることに気づく。あまりのまん丸さに人為的に付けられたものかと思ったが、犯人はサメなのだという。海中で素早く泳ぐマグロが、仕掛けにかかると動きが鈍くなるためサメに食べられるのだそうだ。サメが食するマグロは良質らしいが、食べられたことで価格は下がるという。

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【このまん丸く肉が見えているのは…】


港の岸壁には、漁船が並んで、順次水揚げをしていく。活気に満ちた朝の漁港、魚市場。マグロ見学はとても面白い。

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【水揚げする漁船が並ぶ漁港】




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【勝浦漁業協同組合と漁港】


勝浦漁協が取り組む新しい事業。紀州勝浦まぐろCAN、缶詰だ。マクロ経済学に引っかけて、マグロ経済学シリーズと銘打っている。オーソドックスな伝統の調理法、味付から、貴重な部位を斬新な味付にしたものまで、缶詰の開発が続いている。そして、今年、「優良ふるさと食品中央コンクール」で「農林水産大臣賞」を受賞した!和歌山県内で初めてという。

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【勝浦漁協、参事の丸山一郎さん】


勝浦漁業協同組合、参事の丸山一郎(まるやま・いちろう)さんに話を聞いた。生がおいしいマグロをあえて缶詰にしたことで、日持ちし、広くマグロを知ってもらえる、食べてもらえるのではないか…、とスタート。今回の大きな賞の受賞で、引き合いがさらに多くなったという。

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【紀州勝浦まぐろCAN〜マグロ経済学シリーズ〜の缶詰】


新しい味、新しい製品も開発中という。生放送のスタジオでも、ウインズ平阪さん、赤井ゆかりさんが試食。

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【スタジオで缶詰を試食する平阪さんと赤井さん(右)】


漁港内にまぐろ体験CANという施設がある。ここで缶詰を作っている。体験CANの名の通り、マグロの缶詰づくりが体験できる。要予約。

紀州勝浦まぐろCANは、勝浦漁協、まぐろ体験CAN、道の駅なちの産品販売所のほか、旅館・ホテルなどで販売中。




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【丸山さんの案内でマグロの無人販売へ】


寺本町長の話にもあったマグロの無人販売を丸山さんに案内してもらった。どんどん売れていく。新鮮で安いんだから当然なんだけど。町内に10か所ほどあるらしいから、ぜひ探して欲しい。ただ、ほとんどが、午前中には売り切れてしまうらしい。

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【このトレイがどれでも200円!!】





今回の取材は、朝が早いということもあり、前日夜に那智勝浦町入りし、1泊した。そして、取材では、ビジネスホテルが常だが、港の近くが望ましいことから観光ホテルに宿を取った。これが、何にも増して、良かった。気力体力は充実しているし、ゆっくりできた。

那智勝浦町に限らないが、宿泊をしない、日帰り観光客が増加しているとよく聞く。道路、交通事情が良くなったことによる当然の話だが、宿泊するプランをすすめたい。和歌山県内に泊まってみよう!

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【夜の観光ホテル】





豪雨水害からの復興の一環で、去年から始められた「南紀勝浦ひなめぐり」。会期は2〜3月。今年は、那智の滝の日本一の落差133メートルにちなんで、13,300体の大雛壇をメーンにした「ビッグひなまつり」も行われた。

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【南紀勝浦ひなめぐり〜ビッグひなまつり】




関連リンク


今月のプレゼントは、那智勝浦町の「紀州勝浦まぐろCAN」のうち「梅煮」と「水煮」をセットで5人の方に。番組あて「那智勝浦町プレゼント」係へ。応募〆切は、2013年4月20日必着。プレゼント応募の際、番組への意見や感想などをお書きいただけるとうれしいです。

posted by wbs at 21:45| 那智勝浦町